東大化学参考書

このページでは東大二次試験の化学の対策用の参考書を紹介しています。

 化学はまず学校の授業、予備校、Z会などを利用して知識を身につけることが必要です。しかしいったん知識が身についてしまえばあとは以下に紹介するような参考書で問題演習すれば実力は伸ばせます。東大化学の過去問を見ればわかるように、一見難しそうでも実は基本的なことを問うているに過ぎない問題というのもたくさんあります。実際それらの問題ができれば合格できます。化学は知識が勝負です。はじめから知識を完璧にするのは難しいので、以下の参考書をやりながら身につける方法でもよいでしょう。

東大化学について

 試験時間は物理、あるいは生物と合わせて150分です。3つの大問からなり、理論、無機、有機の各分野から出題されます。配点は60点です。有機は知識があれば解けることが多く、点が取りやすいと思われます。以前は有機は完答可能な点取り分野でしたが、最近は、構造決定問題は解きやすいものの、時間内には解きにくいやや難しい問題も出題されています。有機で点を稼ごうと時間を使いすぎて他の分野で失敗しないよう、時間配分に気をつけましょう。傾向が変わっても柔軟に対応できる力が大切です。下で紹介する参考書を用いて、解ける問題を素早く解き、一点でも多く稼げるようによく練習しておきましょう。解答用紙は模試やZ会をやれば分かるように、レポート用紙のような、横線だけが書いてある独特なものになっています。横幅がやや大きいので、真ん中に線を引いて使うと解答が書きやすいでしょう。3つの大問の解答スペースは両面1枚の解答用紙にあり、大問ごとに解答の場所が決められているので、自分が今どの問題を解答しているのか注意しながら解答用紙に解答を書きましょう。意外と間違えやすいのです。実際私も本番に途中で解答場所を間違えたことに気づき、急いで直しました。解答場所を間違えたら点数は全くもらえないためです。

参考書

化学I・U重要問題集

この参考書には単元別に多様な問題が網羅されており、何度も繰り返し復習すれば合格点が取れるようになるでしょう。ただ知識がほとんどない状態でやるのは厳しいので、学校の教科書傍用問題集を一通りやってからとりかかりましょう。

入試に出る化学苦手問題44題の解き方

この参考書には受験生が苦手になりがちな問題、例えば蒸気圧の問題や結晶格子の問題などが載っており、苦手克服には最良の書です。実際、そのような問題が東大入試では狙われやすく、高得点を取るには確実にマスターしておくべきです。自分の苦手分野だけやればよいでしょう。

有機化学演習 (駿台受験シリーズ)

東大化学では有機化学が得点源となることが多いので、有機化学の攻略は必須です。特に構造決定問題をマスターする必要があるのですが、この参考書は構造決定問題が数多く載っており、重要問題集等をやってもいまいち構造決定問題が得意にならない、という人はこの参考書をやることをお薦めします。載っている問題は東大入試より易しめですが、基礎をしっかり固めるには適しています。

化学I・II標準問題精講

この参考書の特長は解説が詳しいことです。非常に丁寧に解説が書かれています。東大の過去問も載っており、重要問題集と並行、あるいは重要問題集をやったあとにやるとよいでしょう。時間がなければ「標問」のみでOKです。

頻出重要問題集化学T・U

比較的時間に余裕がある人は、標準問題精講と並行してこの参考書をやるとよいでしょう。基本問題と発展問題がありますが、発展問題だけでOKです。

化学の新研究

この参考書は化学の問題を解いていてわからなくなったり、化学実験である操作をする理由が教科書にはないが詳しく知りたい、などといった疑問に答えてくれる、化学の辞書のようなものです。読破するのは大変ですので、辞書のように適宜参照するようにしましょう。なお、実はこの本に載っていることは東大入試でも出ています。大学レベルの内容も含まれるため、深入りしすぎてはいけませんが、少しでも化学の疑問が沸いたらこの本で調べてみてください。

化学I・IIの新標準演習

この参考書は重要問題集をやったあとにやるとよいです。これをやれば東大化学で満点近くの高得点を取ることも不可能ではありません。良問が多く載っており、解説がとても詳しく書いてあります。化学の新研究と併用するとよいでしょう。

予備校の出している予想問題集

参考書を用いた学習が終わったら、予備校の出している予想問題集で演習しましょう。模試の過去問が掲載されており、良問ばかりです。比較的簡単な、代ゼミのものを最初にやるとよいです。時間がなければ代ゼミのはやらず、河合と駿台のものをやりましょう。河合と駿台のものは絶対やっておくべきです。特に河合のものは解説が詳しく、いろいろと勉強できるでしょう。また、Z会の大学受験コースの東大化学もお薦めです。本質を突く問題にたくさん当たることができ、解答用紙も本番に近いもので練習できます。解説も非常に丁寧で、大いに勉強になりました。

過去問研究

過去問は年によって難易度のばらつきが大きく、解けなくても合否に関係ないと思われる難問には深入りしないようにしましょう。上に挙げた参考書を用いた学習において、いくつか厳選された東大の過去問が出てくると思いますので、赤本は最初のほうのページにある「傾向と対策」のあたりをよく読めば十分だと思います。過去問をやるなら、有機化学のところを重点的にやっておきましょう。ここは難易度のばらつきが比較的少なく、どの年でも点の稼ぎどころであることが多いからです。過去問集としては教学社の赤本と駿台予備校の青本が有名ですが、両方買っておくと異なる解法の解答がみられて、解法のツールを増やすのに役立つと思います。

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